スノーボードと股関節障害
スノーボードだけではないのですが、自分が関わってきたものなので触れていきます。
特に幼少期からスノーボードを始めさせる親御さんや指導者の方には読んで頂きたいです。
2足歩行のヒトの大腿骨には頚体角があります。
正常で125°くらいです。
前捻角10°くらいです。
赤ちゃんにはほぼ無くて思春期の16歳頃に形成されていきます。
ちなみに四足動物には頚体角はなく前捻角が頚体角の役割も果たしています。
ヒトの頚体角は思春期までに適切な運動、適切な負荷がかかる事で正常に形成されます。
座っている事が多かったり、負荷がかかり過ぎると正しく形成されていきません。
特に幼少期、スノーボードでいう基本姿勢(今はどうかわかりませんが)膝、股関節を曲げて上体を被せる姿勢、いわゆるパワーポジションというものを
強要されると過度に前捻角が増えてしまいます。
過度前捻角になると股関節を安定させるために、足を内旋させます。X脚というものです。腰は反り腰になり安いです。
膝の怪我もしやすくなります。(ACL損傷)
だからと言ってスノーボードやスポーツができなくなるわけではないので、ご安心を。
その中で適応する身体にはなっていますので。
ただ、問題なのはそこからのトレーニングです。
過度前捻の子達に過負荷をかけたトレーニングは危険です。
特にスクワット。
そもそも、このポジションで重量あげれませんから。
だいたいの指導が膝が内側に入らない様に強要したり。体幹が弱いとか。臀筋、ハムが使えてないみたいな、、、
本末転倒です。
余計に怪我をさせます。
こういう子達には、足裏の荷重位置やこの状態で適応する身体の動きを導き出すのが重要になります。
ヒトには進化の過程で理由があって色々な機能を身につけています。
理由を理解せずにやみくもに指導するのは本当に危険だし、選手を潰します。
資格で判断されがちですが、何を経験し何を学んでいるかが重要です。
今回は、過度前捻についてですが、逆に後捻もありますので。